*2017.12*パリ旅行 ~年越しヨーロッパ~ 2日目 – ル・ブリストル・パリの【114 faubourg(フォーブル)】で、ミシュラン1つ星レストランのディナーを堪能
2019/02/10
年末年始のヨーロッパ旅行記、2日目の最後の第4部です。
次の香港旅行も終わってしまったので、早くこちらも書き上げたいなぁと思っているところです。
2日目の第1部から第3部までは、こちらからご覧くださいね。
*2017.12*パリ旅行 ~年越しヨーロッパ~ 2日目 – Cafe des Angesでモーニングと、レストランで役立つフランス語
*2017.12*パリ旅行 ~年越しヨーロッパ~ 2日目 – ルーヴル美術館で美術鑑賞
*2017.12*パリ旅行 ~年越しヨーロッパ~ 2日目 – ヴェルサイユ宮殿と、パリの夜景
さて、ヴェルサイユ宮殿から戻ったら、ドレスアップしてディナーの準備です。
今回の旅で、2日目のディナーではフレンチのいいお店に行こうということで、計画をしました。ル・ブリストル・パリの中の【Epicure】を予約したのですが、あいにく満席。そこでコンシェルジュの方が、【Epicure】のキャンセル待ちリストにお名前を入れてくださり、同時に、同じル・ブリストル・パリの中の別のダイニングを予約してくださいました。
こちらはそこまでフォーマルではないので、ドレスアップは要らないぐらいなのですが、せっかくなので、ちょっぴりおしゃれしてお出かけしようということで、少しおしゃれしてみました。
もちろん、こういうときにはタクシーで移動します。
パリの街で、いわゆるキレイな格好で電車に乗るのは自殺行為とも言えます。
行ってきたのは、ル・ブリストル・パリの中にある【114 faubourg(フォーブル)】。
ミシュラン1つ星を取得している実力派のフレンチブラッスリーです。
まずは、シャンパンで乾杯。
私はロゼとスティルのミネラルウォーターを、主人はシャンパンとスパークリングのミネラルウォーターを頼みました。普段はお酒を飲まない私ですが、こういうときはいただくことにしています。
このロゼがとても美味しくて、すっかり上機嫌になった私です。
お料理はアラカルトになっているので、前菜・メイン・デザートからそれぞれ選んでみました。
こちらは全員共通のスターター。
海外では、メニューにない前菜が全員に出されることがよくあります。日本で言うところの「お通し」的なイメージでしょうか。
トマトベースのポタージュで、とても美味しい!上質な素材で丁寧に作られていて、この後のお料理にも期待が高まります。
パンはとにかく、ふんだんにあります。
フォカッチャっぽいちぎりパンと、ライ麦パンのスライス。これがとても美味しいのです。
なくなるとお替わりも用意してくださるので、食べすぎに注意。
バターは無塩と有塩と両方用意されます。お店のロゴが象られていて、オシャレ。
バターがまた美味しくて!フランスのバターを食べてしまうと、日本の非発酵タイプのものは物足りなく感じられますよね。
美味しいパンと美味しいバターで、無限ループに。美味しくて止まらなくなってしまうほど。
普段は糖質オフを心掛けている私たちですが、旅先では当然解禁。でも、お料理が入らなくなってしまうので、ほどほどに我慢我慢。
さて、私たちの頼んだ前菜が来ました。
◇King crab eggs, ginger and lemon mayonnaise
こちらが私が選んだ前菜、大きなタラバガニがゴロゴロ入った贅沢なお料理です。生姜が効いていて、柑橘の爽やかと卵のまろやかさといいバランス。おソースも酸味があり、卵のコクとの相性がとても良かったです。
盛り付けもおしゃれで、真ん中の差してあるのはリンゴでした。
卵の殻の器もまた可愛くて、このスタンドとセットで欲しくなってしまいました。
◇Artichoke soup with pan-seared foie gras, black truffle emulsion
こちらが主人の選んだ前菜、アーティチョークのポタージュに、ソテーしたフォアグラと黒トリュフが散りばめられています。これまた贅沢なお料理で、特にこのポタージュの部分が絶品!トリュフも日本でいただくものとは比べ物にならないほど香りが良くて、本場のトリュフの実力には感嘆してしまいます。
お皿がまたオシャレで、リムが広く、斜めになっているデザイン。これがなかなか食べやすくて、最後までスプーンですくいやすいように思いました。フランスにしては珍しく機能的でもあるなぁと感じて、これもお家に欲しくなってしまった器でした。
ちょっとここで、頼んだお酒も載せておきます。
◇ウイスキー・サワー
お隣りのテーブルの方が召し上がっているのが美味しそうで、主人が頼んでいました。ウイスキーとレモンジュースのカクテルで、上にはチェリーが添えられています。
ウイスキー・サワーとの出会いはここででした。主人がすっかり気に入って、お家に帰ってからも、毎日のように作るカクテルになりました。
◇赤ワイン
なかなか美味しかったそうで、主人もここらへんでほろ酔いです。
メインがやって来ました。
◇Saddle and rack of milk-fed lamb in herbs crust, potato millefeuille, roasted meat juice
こちらが主人の頼んだラム肉のロースト。別添えで運ばれてきたおソースをテーブルでかけてくださいました。肉汁を煮詰めたおソースです。
MOVIE – Saddle and rack of milk-fed lamb in herbs crust, potato millefeuille, roasted meat juice
ハーブの香りが上品で、添えられたポテトがまた手が込んでいます。グルメな主人が、今まで食べたラムの中で一番美味しいと言うほど絶品で、臭みもなくとにかくジューシーでした。あまりラムは得意ではない私も、これは美味しいと思ったぐらい!
これは調理法もですが、お肉の質が最高で、お家でも作りたいけれども、なかなか日本では手に入らないかもしれないなぁと思いました。ポテトは頑張ればマネっこ出来そうなので、挑戦してみるつもりです。
◇Cod fish, slowly cooked, beef broth with cardamon and coco beans from Paimpol
私は珍しく、お魚料理にしてみました。こちらも、スープがかからない状態で運ばれてきて、テーブルで注いでいただくスタイルです。スープが霰の南部鉄瓶に入って運ばれてきたので、思わずサーバーの方に話しかけてしまいました。
MOVIE – Cod fish, slowly cooked, beef broth with cardamon and coco beans from Paimpol
お魚は低温で蒸し焼きみたいになっていて、身がふわふわ。青梗菜やお豆などが添えられて、ちょっぴり中華っぽいテイストのお料理です。注がれたスープは牛肉のスープなのですが、カルダモンが効いていて、フレンチとはかなり違う感じ。中華でもなく、オリエンタルな風味と言うのでしょうか。ちょっと不思議なお味でした。
ヨーロッパではメジャーなお魚のcod fish。日本で言うタラのことなのですが、日本のタラとは結構違っていて、身が厚く、ふわふわしている感じです。
余談ですが、高校生のときにロンドンで食べたcodが美味しくてすっかり気に入ってしまい、以来Cod fishが大好きになったのですが、日本に帰ってから食べてもどうも違う感じがして・・・。それが単なる想い出補正だったのか、本当に日本のものと違って美味しかったのか、もはや記憶が曖昧になっていたのですが、十数年ぶりにいただくcodはやはり美味しくて、ヨーロッパのcodはやはり美味しいと再確認することができました。
これまた余談ですが、霰の南部鉄瓶を見て嬉しくなった私が、「これ、日本の鉄瓶だよね?」と聞いたところ、サーバーの方は一瞬考えてから、「そうそう!」と答えていました。
「日本から来たの?」「うん、そうなの!」と、そんな会話にもなりました。
上質ながらもカジュアルなサービスなので、こちらも気楽な感じで話しかけられて、メニューのお料理のことを聞いたり、飲み物の相談もしやすかったのでした。
食後のデザートです。
◇Our Vanilla Bourbon millefeuille, salted butter caramel
こちらが私の頼んだミルフィーユ。バーボンの効いたカスタードクリームに、塩バターキャラメルのおソースがかかっています。
一言で言うと、とにかく絶品!日本でも、“一流”と言われるケーキなんて、数えきれないほど食べてきたつもりでしたが、パリのクオリティの高さは桁違いなのでした。
まず、パイの食感がたまらなく、切るときの音まで楽しめるレベルなのです。お味もバターが豊かで、しっかりと押して焼き上げられています。間のカスタードとのバランスも最高で、卵がほっくり炊き上がったカスタードの滑らかな食感がたまりません。
塩バターキャラメルも、甘すぎず乳脂肪の豊かな風味で、ほろ苦さがいいアクセントになっており、バニラアイスクリームとの相性が抜群でした。さりげなく上に添えられたキャラメルの飴も美味しくて、全てが計算し尽された芸術という感じでした。
こんな美味しいミルフィーユが、レストランのデザートで出てくるレベルだとは・・・!
もちろんここはミシュラン1つ星のお店だし、美味しいお店に来ているのだから、デザートだって美味しいのは当然なのですが、それでも感激せずにはいられませんでした。
◇Pear and Morello cherry clafoutis with pistachio ice cream
こちらが主人の頼んだクラフティ。洋梨とチェリーの入ったもので、上にはピスタチオアイスクリームが乗っています。
元々クラフティ自体が素朴なお菓子なので、ミルフィーユのような芸術的なハーモニーみたいなものはないのですが、フルーツがたくさん入って、しみじみと美味しいスイーツでした。
素朴なクラフティも、ここではクレームブリュレのようなオシャレなテイストに仕上がっており、上のピスタチオジェラートは、イタリア風ではなくフランス風。パーツパーツも全てが非常にレベルが高いのを感じました。
食後のショコラとプチデザートも。イギリスでもそうなのですが、ヨーロッパって、こういう食後のサービスの小さなデザートが出てくることが多いですよね。
ショコラが2種類に、キャラメルです。
お腹いっぱいにお食事もデザートもいただいた後なので、もう入らないかも・・・と思うのですが、ショコラもキャラメルも美味しすぎて♡
口が食べたくなって、お腹が何とか付いて来てくれる感じです(笑)
こんな感じで、最初から最後まで、大満足のディナーだったのでした♪
東京で予約を取ったときには、ミシュラン3つ星の【Epicure】の方に行きたかったなぁと少し残念に思っていたのですが、むしろこちらの方が、主人と分けっこができたりもして、楽しくいただくことができたと思いました。結果的に、【114 Faubourg】になって良かった、と主人とも話したのでした。
またパリに旅行に行くときには、ぜひ【114 Faubourg】にも伺えたらいいなぁと思います。
お昼だと、プリフィックスのコースもあるようなのですが、ディナーはアラカルトのみ。メニューは英語のものもあるので、フランス語ができなくても大丈夫です。
また、サーバーの方も英語ができるので、コミュニケーションも英語でも取ることが可能です。
ただ、英語でコミュニケーションをするのであっても、挨拶や最低限の会話をフランス語ですると喜ばれます。逆に、フランス語で少し話しかけてから英語に切り替えると、相手も気持ちよく英語で話してくれやすくなるような気がするのです。
*2017.12*パリ旅行 ~年越しヨーロッパ~ 2日目 – Cafe des Angesでモーニングと、レストランで役立つフランス語
レストランで使えるフランス語については、こちらの記事をご覧くださいね。
メニューはHPにもありますが、私たちが伺ったときはこんな感じでした。
シンプルな構成になっていて、楽しく選べる程よい種類数に感じました。
お店のHPはホテルのHPの中にあります。
114 Faubourg | Le Bristol Paris
お食事の後は、少しだけホテルの中を散策してからタクシーに乗りました。
ル・ブリストル・パリの中も、クリスマスムードでいっぱいでした。
くるみ割り人形がいたり、ツリーが飾られていたり、ヨーロッパはホリデーシーズンを長く楽しめるのが嬉しいですね。
クリスマスのこの華やかな雰囲気が大好きなので、お外はとても寒いのに、この光を見ていると何だか暖かいような気持ちになれるのです。日本でももっとこの雰囲気が楽しめたらいいのになぁなんて思ったりもします。
おまけの、ル・ブリストル・パリのトイレです。
手動(ボタン式)の自動ドアで、ゆっくり開くようになっています。機能的にはハテナ?なドアだったのですが、中がとても素敵でした。
ヨーロッパの建物って、基本どこもかしこも古いところが多いのですが、その分内装が工夫されていたり、改装を行ったりしており、その古さをあまり感じさせないようになっています。
こちらのホテルも例にたがわず、つい最近大規模な改装を終えたばかり。伝統的な要素を残しつつも、設備がキレイで、ホテルらしい居心地の良い空間でした。
お化粧直しのスペースもクラシカルで素敵でした♪
ル・ブリストル・パリは、何となくイギリスっぽいような、伝統的なヨーロッパの雰囲気があるように感じます。いかにもなパリテイストだと、もっとモダンなところも多いので、こういうクラシカルさがあるのは落ち着きますね。
帰りがけに、ドアマンの方に、ホテルの前でお写真を撮っていただきました。
玄関も重厚感があり、さすがはル・ブリストル・パリと言う感じでしょうか。
パリのホテル格付けの中でも、「パラス」(=宮殿)という最高レベルのホテルに位置付けられている、ル・ブリストル・パリ。ハードもソフトも素敵で、いつか泊まりに来たいなぁと思わせていただけるホテルでした。
こんな感じで、盛り沢山な2日目を終えて、次はロンドンへ参ります。
この日の帰りがけと翌朝に、ホテルのお隣りのスーパーに寄ってお買い物をしたのですが、そちらは番外編で載せたいと思います。
それでは、また。