[おせちメモ]2019年のおせち料理のご紹介♪
2021/01/05
こんばんは。manaです。
お正月にいただいたおせち料理をご紹介したいと思います。
今年は年末年始を日本で過ごしたので、2年ぶりに元旦を主人の実家で過ごしました。
4人分のおせちやお雑煮を持って行くので、荷物がいっぱいで、スーツケースで伺いました。中身は全て食べ物なのですが、さながら帰省中のようなスタイルで、東京駅の景色に馴染んでいた私たち。
駅の中は大混雑で、東京土産の売店も、切符売り場も長蛇の列。本当に田舎に帰省される方は、毎年こんなに混み合って大変だなぁと思ってしまったのでした。
さて、今年のお正月料理はこんな感じでした。
おせちのお重に、お雑煮で、定番のものをいただきました。
お義父さんが用意してくださった日本酒も一緒に。
我が家には、私が独身時代に使っていたプラスチックのお重しかないので、主人の実家のものを使わせていただくことにしました。なので、作ったものをそれぞれ全てタッパーに入れて持って行き、向こうで詰めさせていただきました。
今年はおせち飾りを用意していなかったので、南天や裏白は入れずに詰めています。
主人は、食べない葉っぱなどを入れるのが衛生面であまり好きではないみたいで、見栄えだけのお飾りも好みません。なので、元々持っていたお飾りだけは使いましたが、それ以外は、絹さやや三つ葉や柚子などで代用して、彩りを添えています。
それでは、今年の三段のお重の中身と、その込められた意味をご紹介してみたいと思います。
壱の重
壱の重には、いわゆる「祝い肴」を入れます。簡単に言えば、“お正月らしいもの”というイメージ。
三種類あることから「三つ肴」とも呼ばれ、地域によってそのラインナップは異なります。
関東では数の子・黒豆・田作り、関西では数の子・黒豆または田作り・叩きごぼうを入れるそうで、私は東西の折衷で、数の子・黒豆・田作り・叩きごぼうの四つを祝い肴としています。
私自身は生まれも育ちも関東なので、おせちの中に叩きごぼうは入っていたことがありませんでしたが、一人暮らしを始めてすぐに買ったおせちの本に叩きごぼうがあり、一度作ってみたら気に入って、それからは入れるようになりました。
- 黒豆煮
- 数の子
- くわいの含め煮
- 叩きごぼう
- 胡桃田作り
- 花れんこん
※くわいの含め煮や花れんこんは、本来は煮物の段に入れるものですが、お重箱のスペースの問題で、壱の重に入れています。これが正しい詰め方ではないので、ご参考にされる方はご注意くださいね。
※一つのお重に入れる品目も個数も、奇数が良いとされています。スペースの都合で、この段に六品入ってしまっているのですが、気になる場合は、梅生麩などをあしらって奇数に調整すると良いです。
黒豆煮
今年も前回と同じで、お水で戻して煮る方法にしてみました。
私は圧力鍋は使わず、鉄卵を入れて、普通のお鍋でコトコト煮込むやり方です。
素材は恒例の丹波の黒豆で、「黒の笑」という直径1.1cm以上の大粒なものを使っています。
☛「まめ(豆)に働く・暮らせるように」というところから来ています。
歳の数だけいただけば、元気でいられるという言い伝えもあるそうです。
数の子
生協で届いた、前浜産の無漂白の数の子を使いました。
浸け地は、例年はお酒をベースに作るのですが、今年はお出汁をしっかり効かせて作ってみました。
☛ニシンはたくさんの子供が生まれることから、「子孫繁栄」を意味します。
くわいの含め煮
前回は田舎風の煮っころがしみたいにしたのですが、今年は薄味で京風の上品なお味にしてみました。
こちらの方が主人から好評だったので、来年も同じように作りたいと思っているところ。
1度茹でこぼしてから、お出汁・味の母・甜菜糖・お塩・薄口醤油・濃口醤油で煮ています。
今年はほっくりと上手に仕上がり、芽も割れがなかったので、縁起がいいなぁと思っています。
☛必ず芽が出て太く伸びることから、「芽が出るように」とのこと。
叩きごぼう
自然農のごぼうを使って、胡麻酢和えにしたもの。
日持ちがするので、多めに作ってアレンジしていただくこともできます。
例年はメープルシロップで作っているのですが、今年は甜菜糖で作りました。来年はまたメープルシロップで作ろうかなぁと考え中です。
☛しっかり根を張るごぼうを使い、「豊年と息災」を祈り、そのごぼうを叩く(開く)ことから、「開運」も意味します。
胡桃田作り
数年前から定番になった、胡桃入りの田作り。たっぷりの炒り胡麻が香ばしい香りです。
主人も私もクルミの飴掛けが好きなので、クルミが入った方が美味しく感じます。
☛畑の肥料にこの鰯を使ったところから、田作りと呼ばれるようになりました。豊年豊作を祈るものです。
花れんこん
主人と一緒に出先のスーパーで買った、佐賀県産のオーガニックの蓮根を使っています。
こちらもくわいの含め煮同様に、京風の品のいいお味に仕上げています。
☛穴が空いていて「先を見通せる」から、縁起物が良く、また「ん」が付くから「運がいいもの」とも言われています。
弐の重
弐の重には、三段なら焼き物や酢の物を、四段なら口取りを入れることになっています。
我が家の弐の重は、スペースの都合で、三段の場合の酢の物と、四段の場合の口取りが混ざっている感じでしょうか。ちょっとイレギュラーな詰め方をしています。
こういう原則を知った上で、家族構成やお重の大きさに応じてアレンジするのはアリかなぁと個人的に思っています。今は、家族の人数も少ないし、小さめのお重を使うことも多いですし。究極すれば、「ちゃんと詰められればそこまでこだわらなくてOK」のスタンスで私はやっています。
最近はお重に詰めないのも一般的なぐらいなので、お重というもの自体の文化が廃れつつあるのかなぁと、ちょっと心配でもあるのです。お重のルールに囚われすぎて、詰めることが億劫になってしまうのはむしろ残念に感じていて、多少のファジーさは許容範囲内と考えています。
- 栗きんとん
- 金柑の甘露煮
- 紅白柚子なます
- お豆腐伊達巻き
- 寿かまぼこ
伊達巻きも五切れ、かまぼこも五切れ、金柑も五粒入れています。
ここではうまく奇数になったので、いつもは入れる梅生麩は入れませんでした。
栗きんとん
自然栽培の野生の栗と自然農のさつまいもを使って作りました。
秋の終わりに届いた栗を貯蔵しておいたので、栗の甘露煮を作るところから始めました。
クチナシを使わなかったので、自然な色合いで、華やかさはありませんが、素朴な感じで好きです。
☛栗を金塊に見立てているので、金運が上がるきんとん。
金柑の甘露煮
主人と一緒に上野のアメ横で買った金柑を煮ておきました。
定番の甘露煮ですが、甘さは強すぎず、日持ちがするぐらいの塩梅で作っています。
たっぷり作ったので、しばらく楽しめます。冬の乾燥した喉にも良さそうです。
☛金柑は、きんとんと同じく豊かな生活を意味します。
紅白柚子なます
シンプルな大根と人参のなますです。今年は気持ち、酸味を抑えて作っています。
普段も作るメニューではありますが、普段のとの違いは、柚子カップに入れること。これだけで、柚子の香りがしっかり移って、お正月っぽさが増すように思います。
人参は大根の20%ぐらいの分量にして、紅白のバランスが美しくなるように意識しています。
☛赤と白が、魔除けお清めで、おめでたい・平和の象徴です。大根も、ごぼうと同じく根を張るので縁起物。
お豆腐伊達巻き
我が家のお気に入りのお豆腐を使った伊達巻きです。
はんぺんやお魚の擂り身を使いたくないなぁというところから始まりましたが、すっかり定番になりました。
はんぺんを使うものに比べてお魚臭さがなく、さながらスポンジケーキのような味わいで、食べやすいです。
卵は熊本の平飼い有精卵で作っていて、美味しい卵をシンプルに味わえます。
☛伊達巻きは、巻物(知恵の象徴)から来ています。
寿かまぼこ
こちらは唯一の市販品の蒲鉾で、スライスしてそのまま入れています。
生協で頼んだもので、日本で過ごすときには毎年お願いしているお気に入りアイテムです。
☛蒲鉾は日の出を象徴するものなので、元旦には欠かせないお料理。紅白はお祝いの色を表しており、紅はめでたさと慶びを、白は神聖を表しているそう。
参の重
三段のお重では煮物の段になりますが、我が家では焼き物も一緒に入れています。
梅生麩は弐の重に入れたかったのですが、参の重が偶数になってしまうので、参の重に入れました。
- 八幡巻き
- 海老ツヤ煮
- 鰤の幽庵焼き
- 炒り鶏
- 梅生麩の含め煮
八幡巻き
主人が好きなので、毎年欠かさず作りたいと思っているもの。
銀座松屋で買った宮崎県産の牛肉に、いんげんと人参を巻いてみました。
味付けはシンプルに味の母とお醤油と甜菜糖で作っています。
☛ごぼうを巻くものなので、「細く長く幸せに」という意味です。
海老ツヤ煮
主人と一緒に銀座三越で買った赤海老のお刺身用を使いました。
いつもはお酒とお醤油でサッと煮て、半生でいただくのですが、今年はちょっと変えてみています。下処理した海老をしっかり茹でてから、熱い蜜を絡めて作るので、海老の食感がしっかり味わえて好評でした。
☛老人の背中のように見えることから、「長寿」の縁起物とされています。また、赤い色には魔よけの意味もあり、おめでたい色でもあります。
鰤の幽庵焼き
こちらも、主人と一緒に銀座三越で買った天然の氷見ぶりを使いました。
幽庵地に一晩浸けてから、オーブンで焼いています。
この鰤がとても美味しいものだったので、来年もこちらで買いたいなぁと思いました。
☛鰤が出世魚なことから、出世運が良くなると言われています。
炒り鶏
おせちの定番の筑前煮(がめ煮)です。ねじり梅と手綱こんにゃくで、華やかに仕上げてみました。
甜菜糖で具材を炒めてお醤油とお出汁で煮る、甘辛い味付けです。お出汁はあごと鰹に、干し椎茸の戻し汁も使って濃厚な味わいにしています。
☛根が張る根菜を入れるので、「家の土台がしっかりするように」。また、里芋や蓮根を入れる場合、八種類の材料を使うことから、「末広がり」の意味もあります。
梅生麩の含め煮
毎年買っている、無着色の花生麩を使って、たっぷりのお出汁で含め煮にしています。
薄甘いお出汁をしっかり含んだ生麩の食感が美味しくて、子供の頃から大好きなおせち料理の一つです。
こうしてお重に入れるのはもちろんのこと、お雑煮にも入れたり、お重の中身が偶数になってしまったときにも活躍します。
無添加で作られており、人工着色料を使っているものに比べると鮮やかさはありませんが、この優しい色合いが気に入っています。甘味は味の母のみで、お醤油は色付かないように薄口醤油を使っています。
☛梅は、早春に他の花よりに先駆けて咲くため、「出世」「開運」の象徴と言われています。厳しい寒さの中でも清らかな花を咲かせ、芳香を漂わせることから縁起の良いものとされます。寒い冬でも葉が枯れないため、松竹と並んで「歳寒三友」と称され、枯れない強さから、お正月の「縁起物」の定番です。
お雑煮
- お雑煮
定番の澄まし汁のお雑煮です。
この澄まし汁のお雑煮は、関東でも九州でも食べられているので、主人も私も馴染みがあるお味です。
お出汁は今年は、あごをメインに、鰹節と昆布と干し椎茸で作っています。
具材は、大根・人参・鶏肉・椎茸で、人参は3種類、椎茸は生のものと干したものと両方使っています。大根と人参は糠で下茹でしてあります。
味付けは、味の母・薄口醤油・お塩のみ。濃いめのお出汁でシンプルにしています。
トッピングは、小松菜・かつお菜・梅生麩の含め煮・松葉柚子・福寿湯葉・寿蒲鉾・結び三つ葉・加賀の手まり麩に紅梅麩を用意してみました。実際に入れたのは、梅生麩の含め煮・結び三つ葉・加賀の手まり麩に紅梅麩でした。
お餅は、生協から届いた合鴨餅を使いました。
丸餅で、西のお餅ならではでしょうか。まぁるい形が縁起が良くていいですね♪
☛お餅はハレの日の食べ物あり、お雑煮は旧年の収穫や無事に感謝し、新年の豊作や家内安全を祈りながらいただきます。年神様に供えたお餅や大根などを、その年の最初に井戸や川から汲んだ「若水」と、新年最初の火で煮込み、元旦に食べたのが始まりと言われています。
以上、今年のお正月料理のご紹介でした。
近いうちに、おせちのレシピもアップしていきたいと思っています。
今年も一年、家族みんなが健康で元気に過ごせますように。
それでは、また。