完全版!ナチュラルクリーニングを取り入れよう♪
こんにちは。分子栄養カウンセラーのmanaです。
経皮毒に始まり、安心な台所洗剤をご紹介しましたが、今回はナチュラルクリーニングについてのお話です。
これまでの復習はこちらからどうぞ👇
経皮毒について:毒を入れない暮らしのススメ 〜経皮毒に注意しよう〜
安心な台所洗剤:体にも環境にも優しい♪ケミカルフリーのおすすめ台所洗剤
経皮毒とは?というところから始まり、具体的にどんな台所洗剤を使ったら良いかについても書いています。
ナチュラルクリーニングはなかなか使える!
一時期ブームになったこともあり、聞いたことがある方も多いナチュラルクリーニング。
よく知らなくても、何となく「天然由来の優しい洗剤を利用したお掃除やお洗濯」ということはイメージされているでしょうか。
その一方で、意識高い系の“丁寧な暮らし”をされている自然派ママが使っているイメージが強く、「汚れがちゃんと落ちないんじゃないか」とか「使う量がわかりにくい」という懸念を持たれる方も多いかもしれません。
ナチュラルクリーニングのいいところ
まずは、ナチュラルクリーニングのいいところを挙げてみます。
✔️ ノンケミカルで体に優しい
✔️ お肌への負担も少ない(⇒敏感肌でもOK!)
✔️ ペットや赤ちゃんがいても安心
✔️ 地球環境にも優しい
✔️ 実はとても経済的
✔️ 免疫力アップ
✔️ 汚れはしっかり落とせる
✔️ 家具や道具が傷みにくい
✔️ 目的別洗剤を揃えなくて良い
合成洗剤に比べて洗浄力が穏やかなので、無駄にお肌のバリアを壊さず、経皮毒の心配もありません。環境ホルモンの懸念もなく、過剰な除菌を行うことによる免疫力の低下が避けられるので、近年のウイルス騒動にはむしろおすすめしたいのがナチュラルクリーニングなのです。
また、汚れの種類に応じた洗剤を使うので、無駄に強い洗剤を使う必要がなく、衣類や家具なども傷まないのも良いところ。気になる洗浄力ですが、汚れの種類や汚れ具合によって洗剤を変えるため、しっかりと汚れを落とすことができます。
ナチュラルクリーニングの大変なところ
合成洗剤に比べて、ナチュラルクリーニングが大変と言われる点も挙げてみます。
▷ 汚れの種類に応じた洗剤を使うので、多少の知識が必要
▷ 薄めたり溶いたり練ったりの一手間がかかるものも
▷ 目的別洗剤のように何も考えずに使うだけでOKではない
▷ 普通のスーパーや薬局で売っていないアイテムがある
汚れの種類によって適した洗剤が異なるので、違うものを使うと全く汚れが落ちないということ大いにあります。(恐らく、巷でナチュラルクリーニングだと汚れが落ちないと言っている方は、適した洗剤を使っていないのが原因。)決して難しくはありませんが、知っておくべきポイントを押さえる必要はあるのです。
また、目的別の洗剤が存在しないので、自分で都度選ぶことが必要になってきます。場所ごとによく使うものは決まっているので、スプレーに入れてあらかじめ用意しておくことで便利にしたり、汚れ具合や種類に応じて濃度を調節したりすることで効果を発揮します。
ナチュラルクリーニングを始めよう!
それでは、具体的に何を揃えたら良いのでしょうか?
揃えるべきはこの6つのアイテムです。
- 石鹸
- 重曹(炭酸水素ナトリウム)
- セスキ炭酸ソーダ(アルカリウォッシュ)
- 電解水
- 酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)
- クエン酸
(※解釈によってここにアルコールが入ったり、電解水が入っていなかったりとありますが、私のおすすめはこの6つ。)
いきなり6種類の洗剤を揃えるとなるとハードルが上がるかもしれませんが、住居用洗剤・洗濯洗剤・お風呂洗剤・トイレ洗剤・ポット用洗剤・レンジ用洗剤・・・などなど、全ての目的別洗剤が不要になります。むしろ、ケミカル洗剤を目的別にいろいろ揃えていたことを思うと、シンプルで楽に感じられると思います。
石鹸については、固形石鹸がベースとなりますが、液体石鹸を揃えたり、場所別に濃度の異なる石鹸を使うと利便性が高まります。私も、固形石鹸以外に、台所用の液体の石鹸洗剤や、泡で出るハンドソープなど、各種揃えています。
ナチュラルクリーニングのポイント
実際に行う前提にあたってのポイントはたった1つ、中和です。お掃除も化学なので原理は簡単。
基本は、《アルカリ性の汚れには酸性クリーナーを、酸性の汚れにはアルカリ性クリーナーを使う》、ただこれだけです。
それぞれのクリーナーの特徴を理解して、汚れに適したクリーナーを使うことがポイントなので、そのためには、①汚れの種類と②クリーナーの種類について学ぶことが近道というわけなのです。①と②のどちらも知ることで、それぞれを線結びのように対応させることができるようになります。
汚れの特徴
まずは、どんな汚れが何性なのかを下にまとめてみました。
汚れの種類は基本的には2つに分けられます。
酸性の汚れ | アルカリ性の汚れ |
油汚れ、皮脂汚れ、カビ、臭い | 水垢、石鹸カス、アンモニア |
例)食器の油汚れ、衣類や布巾の汚れ、コンロや換気扇のベタつき、オーブンレンジの薄汚れ、家具やコンセントの手垢、お鍋の焦げ付き、シンクのぬめり、排水溝のぬるぬる汚れ、洗濯槽の汚れ、下駄箱や生ゴミの臭い、水筒やポットの茶渋、血液汚れ | 例)シンクやお風呂の水垢汚れ、鏡のウロコ、ポットの水垢、トイレの黄ばみ、トイレのアンモニア臭 |
⇨ アルカリ性クリーナーを使用 | ⇨ 酸性クリーナーを使用 |
見ての通り、家の中の汚れの9割は酸性の汚れです。(具体例もこちらの方が断然多い!)
そのため、アルカリ性クリーナーを使う機会の方が多く、酸性クリーナーの使用頻度はそこまで高くありません。
先ほど挙げた6つの中で、酸性クリーナーはクエン酸1種類であるのに対し、残り5種類はアルカリ性クリーナーです。それだけ、私たちの身の回りには酸性の汚れが多いということの表れでもあります。
アルカリ性クリーナーはそれぞれに特性があり、PHも異なります。汚れの度合いや用途によって、この5種類(石鹸・重曹・セスキ炭酸ソーダ・酸素系漂白剤・電解水)を使い分けるのが良いというわけです。
クリーナーの特徴
それでは、6種類のクリーナーについて見ていきましょう。
それぞれのクリーナーの特徴とPH値をまとめるとこんな感じになります。
クリーナー | PH値 | 特徴 | よく使う場所 |
クエン酸 | 2(酸性) | 溶けやすいのでスプレーにして使う・鏡やステンレス取手のウロコ取り・シンクやポットの水垢取り・トイレのアンモニア臭や尿石取り | シンク 水回り 鏡 トイレ |
重曹 | 8.4(弱アルカリ性) | 水に溶けにくいのでクレンザーとして利用しやすい(研磨作用)・重曹ペーストで塗り置きできる・軽い油汚れに適する・スプレーして日常生活での手垢などの拭き取りにも・粉のまま消臭剤に・溶かして加熱して茶渋や焦げ付きを剥がす | 五徳・お鍋 下駄箱 ゴミ箱 タイル目 スイッチ |
石鹸 | 9〜11(アルカリ性) | 固形や液体など様々な形状・用途に合わせた濃度が売られている・幅広い用途に使用可能・界面活性作用あり | 食器 衣類 髪・体 |
セスキ炭酸ソーダ | 9.8(アルカリ性) | 水に溶けやすいのでスプレーや浸け置き洗いに適する・頑固な油汚れにも・血液などのタンパク汚れが得意 | 衣類 台所 布ナプキン |
酸素系漂白剤 | 11〜12(アルカリ性) | 高温で浸け置きすると洗浄力アップ・重曹やセスキ炭酸ソーダよりも強い洗浄力・重曹ペーストに混ぜて使える・色落ちしない漂白剤の代表 | 衣類・布巾 お風呂場 洗濯槽 台所 |
電解水 | 12〜13(アルカリ性) | 最もアルカリ度が高く洗浄力も高い・液体なのでスプレーするだけ・除菌もできる・調理器具や床拭きなど口に入るものにも安心で二度拭き不要 | レンジ・調理器具 床 台所 スイッチ・取手 |
数字の小さい方(上)が酸性で、下に行けば行くほどアルカリ度が高くなります。
ちなみに中性は6〜8で、純水はPH7です。それより小さければ酸性で、大きければアルカリ性と判断できます。
PH値が高くなるほど、酸性汚れを落とす力が強くなります。
例えば、重曹よりはセスキ炭酸ソーダの方が酸性汚れに対する洗浄力が高いということ。汚れの度合いに応じて、強い酸性汚れには高いPH値のものを利用すると考えるとわかりやすいです。
ただし、PH値だけに捉われると忘れがちなのが、石鹸の界面活性作用や重曹の研磨作用です。
石鹸には天然の界面活性作用があるため、酸素系漂白剤よりも油汚れを落とす力があるし、重曹にはセスキ炭酸ソーダにはない研磨力があるので、クレンザーとしてはこちらが断然優秀。特徴を覚えて、活用していくのも忘れずに。
おすすめ商品と使い方
それでは、ナチュラルクリーニングの代表とも言える5つのクリーナーについて、具体的に例を挙げて見ていきましょう。前回の台所洗剤の記事でご紹介したものとほぼ同じですが、その他の用途についてもまとめてみました。
重曹
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- 重曹ペーストまたは煮沸⇒五徳の汚れ・お鍋の焦げ付き
- お湯に溶かして⇒カップの茶渋
- 粉のまま置く⇒冷蔵庫・下駄箱・ゴミ箱の消臭
- 粉のまま振りかける⇒コンロの軽い油汚れ
- お水に溶かしてスプレー⇒換気扇や食器
- 重曹クレンザー⇒タイル目やカビ
- 食品グレード⇒山菜のアク抜き・温泉湯豆腐・焼き菓子の膨張剤
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アルカリウォッシュ(セスキ炭酸ソーダ)
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- お水に溶かしてスプレー⇒換気扇やコンロやシンクの油汚れ
- 粉のまま⇒布ナプキンの浸け置き・お洗濯
酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)
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- 粉のまま⇒お洗濯
- お湯に溶かして浸け置き⇒ドリンクボトルや布巾の漂白・襟袖汚れやシミ抜き
- 粉のまま振りかけて⇒排水口の洗浄
- お湯に溶かして⇒洗濯槽洗いや風呂釜掃除
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電解水
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- 床掃除・ドアノブやパネル掃除
- オーブンやレンジの拭き取り
- 食器棚の表面や冷蔵庫の中のお掃除
- 炊飯器やジェラートマシンなどの拭き取り
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- 化粧品グレード⇒スキンケア(ニキビや汗疹、アトピー)
クエン酸
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- お水に溶かしてスプレーしてキッチンペーパーで蓋⇒蛇口の曇り・電気ポットの水垢・鏡のウロコ取り・シンクや浴槽の石鹸カス
- お水に溶かしてスプレー⇒便器の尿石除去
- お水に溶かしてアロマオイルを混ぜてスプレー⇒アンモニア臭の除去
- 柔軟剤代わり⇒アルカリ洗剤で固くなってしまった洗濯物のすすぎ(柔らかさが戻る)
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- 化粧品グレード⇒お風呂に入れて塩素の中和・石鹸シャンプー使用後のリンス
クリーナーを組み合わせても使える!
意外と知られていないのが、クリーナー同士の組み合わせての利用です。
もちろん、単体でも十分効果を発揮してくれますが、組み合わせることでバリエーションが広がりますので、ここでは代表的な2つの組み合わせをご紹介します。
重曹✖️酸素系漂白剤
重曹と酸素系漂白剤を混ぜ、40℃のお湯で練ってペーストを作るだけ。割合は、重曹:酸素系漂白剤:お湯=2:2:1です。サッシやタイル目のカビや着色には、この重曹と酸素系漂白剤のペーストがよく効きます。塗ったらラップなどで蓋をしておくとさらに良いです。
他にも白いシャツの襟の黄ばみや白いスニーカーなど、布アイテムにも使えます。染み抜きなどにも使えるので、覚えておくと良いです。
※ただし、使うときには、必ず手袋をして、素手で触れないようにしましょう。また、作ったペーストは早めに使い切るのもポイントです。
重曹✖️クエン酸
重曹とクエン酸を混ぜてお湯をかけると、二酸化炭素の発泡作用で汚れを浮き上がらせることができます。やっていることは中和ですが、排水溝のヌルつきなどには効果的。割合は、重曹:クエン酸=2:1で、お湯は少々です。
※くれぐれも、塩素系漂白剤とは絶対に混ぜないようにしましょう。
タイプ別♪ナチュラルクリーニングの取り入れ方
私たちにはもちろんのこと、地球環境にも優しいナチュラルクリーニング。
全ての洗剤をナチュラルクリーニングにされるのも一案ですが、一部でも取り入れて使ってみると、お掃除のバリエーションが広がります。
それがきっかけで、ナチュラルクリーニングに切り替えることになったりもするので、まずは1点からでも試してみてくださいね。少しずつナチュラルクリーニングに慣れていくのも良いと思います。
初めてさんへのおすすめ
何か最初に取り入れるなら、私のおすすめはこの2つ。
- セスキ炭酸ソーダ
- 電解水
ナチュラルクリーニングならではのアイテムで、思ったよりも使い心地が良いことに驚かれると思います。電解水は最初から液体ですが、セスキ炭酸ソーダもお水に溶かしてスプレーにする使い方が初心者の方には楽です。
手間なし!負担ゼロ!で取り入れたい方へ
今お手持ちの化学洗剤から簡単に切り替えられるのが、こちらの2つ。
- 酸素系漂白剤
- 石鹸
今までと使い勝手はさほど変わらず、洗浄力も遜色なく、それなのに、大きなポイントで毒を減らしていくことに貢献してくれます。石鹸は液体タイプを選べば、合成洗剤と比べても利便性は変わらないのも良いところだと思います。
ケミカル&ナチュラル混合タイプの注意点!
我が家は、私はナチュラルクリーニング派ですが、主人はケミカルとナチュラルの混合タイプです。
お掃除は主人がすることが多いので、ケミカルなものもありますが、これらのナチュラルクリーニングのアイテムも取り入れてくれています。
ケミカルとナチュラルを両方取り入れるときの注意点は、クエン酸の扱いです。
ナチュラルクリーニングのクエン酸と、ケミカルクリーニングの塩素系漂白剤を混ぜると有毒ガスが発生し、死に至る危険性があります。くれぐれも、浴室の鏡のウロコ取りをクエン酸でやりながら、塩素系漂白剤でお掃除・・・なんてことはなさらないようにしましょう。
これだけは、事前に家族で相談して、場所ごとに使うアイテムを確認するのも大切。
例えば、トイレで塩素系漂白剤を使うのであれば、クエン酸はトイレには置かないようにすることで事故が防げます。我が家もトイレは主人が塩素系漂白剤を使うので、トイレにはクエン酸は置かないようにしています。
塩素系漂白剤の代表は、こんな商品です。
- カビキラー
- ハイター
- ドメスト
- サンポール
きっと多くのご家庭にある商品ではないでしょうか?
ナチュラルクリーニングを取り入れる際には、これらとクエン酸を混ぜないようにくれぐれもご注意くださいね。
酸素系漂白剤の場合にはこういう危険性はないので、これを機に酸素系漂白剤に切り替えるというのも1つのオプションかもしれません。
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それでは、また。