異性化糖(HFCS)にご注意を!
こんばんは。分子栄養カウンセラーのmanaです。
今日は甘味料のお話の続きで、異性化糖について書いてみたいと思います。
前回、人工甘味料の毒性やダイエットに向かない理由についてお話しました。
そんな人工甘味料以外にも注意すべき甘味料があり、それが異性化糖です。
異性化糖って何?
異性化糖は、コーンシロップを酵素やアルカリによって異性化し、甘味の強い果糖に変化させたものをベースに、ブドウ糖を混ぜて作られる甘味料のことです。
英語では「High-Fructose Corn Syrup(ハイフルクトースコーンシロップ)」と呼ばれ、HFCSと表記されることもあります。
こんなものが該当します。
- ブドウ糖果糖液糖
- 果糖ブドウ糖液糖
- 高果糖液糖
- 砂糖混合異性化液糖、etc.
原材料名でよく見かけるのは、上の2つでしょうか。
お砂糖の甘味よりも強い上に、安価に製造ができるので、原価コストを下げたいメーカーはこぞって利用しているのが実情。また、低温度で甘味が増すので、使い勝手が良いとも言われています。
何に使われている?
異性化糖はそのままの形で流通することはほとんどなく、製品の中に含まれていることがほとんど。例えばこんなものに入っています。
- 清涼飲料水
- スポーツドリンク
- 炭酸飲料
- ヨーグルト飲料
- アルコール飲料
- アイスクリーム
- 冷菓
- 菓子パン
- 調味料(甘露醤油、みりん風調味料、ケチャップ、ドレッシング)
- シロップ、etc.
甘い味がするものには使われていることが多いです。
普通のスーパーの市販品にはもちろんよく使われているのですが、意外にも、材料などにこだわったお店のスイーツや乳製品などにも使われていることがあります。残念ですが、そういうお店は、私の中では「ナシ判定」にすることにしています。
何が問題なのか?
異性化糖の問題は、多岐にわたります。
✖ 中性脂肪に変化して肝臓に蓄積 ⇒ 脂肪肝や肥満
✖ 血糖値の急上昇による高い糖化リスクと糖尿病
✖ 食欲増進
✖ 中毒性
✖ 農薬や除草剤を大量に使われた遺伝子組み換えのとうもろこし ⇒ 自己免疫疾患
✖ 終末糖化産物(AGEs)の大量生成 ⇒ シミ・シワ・老化
✖ 化学精製により作られていることによる残留物質の可能性
健康にはもちろんのこと、美容やダイエットにも悪影響しかありません。
とにかく摂らないのが一番なので、お買い物をするときには、裏の原材料名をきちんとチェックする習慣をつけましょう。そして、気付いたら買わない勇気を持つことも大事です。
各社の製品を分析
それでは、スーパーやコンビニで見かけるあの商品を分析してみましょう。
例1)某社のアイスクリーム
原材料:乳製品、植物油脂、砂糖、水あめ、卵黄、ぶどう糖果糖液糖、食塩/香料、アナトー色素、(一部に卵・乳成分を含む)
*メジャーなバニラアイスクリームにもぶどう糖果糖液糖がしっかり入っています。ぶどう糖果糖液糖は冷えると甘さを増すので、冷たいアイスやスイーツに加えます。植物油脂は舌触りを滑らかにするパーム油がよく使われて、腸内環境の悪化が止まらない!食べるならぜひ、ハーゲンダッツを。
例2)某社のケーキシロップ
原材料:ぶどう糖果糖液糖、水あめ、香料、カラメル色素
*メープルシロップみたいな香りと色味ですが、それは香料と着色料です。ただのぶどう糖果糖液糖なので、ミネラルも一切含みません。使うなら本物のメープルシロップや蜂蜜を使いましょう。ぶどう糖果糖液糖のシロップとトランス脂肪酸のマーガリン、ホットケーキの終末糖化産物と相まって、老けます。老います。血管年齢+5歳。
例3)某社のスポーツドリンク
原材料:砂糖、ぶどう糖果糖液糖、果汁、食塩、酸味料、ビタミンC、塩化K、乳酸Ca、調味料(アミノ酸)、塩化Mg、香料
*1本で角砂糖9個分の糖類が摂れてしまう、飲むお砂糖。ぶどう糖果糖液糖でガツンと血糖値が上がります。それだけではなかった!化学調味料も含まれていたなんて!私は飲まないので、こうして改めて見てびっくり。夏場の水分補給はミネラルウォーターにお塩とレモンで行きましょう。お出汁も良いです。
例4)某社のドリンクヨーグルト
原材料:生乳、イチゴピューレ(イチゴ、砂糖、レモン)、ぶどう糖果糖液糖、乳製品
*生乳にこだわりありの乳製品メーカーで、地場産の苺を使っていたりと、なかなか高品質。お味も濃厚で美味しいのですが、このぶどう糖果糖液糖が残念。このケース、結構よくあります。好きだけど買わない。そして、ちゃんと甜菜糖を使っているメーカーを選びましょう。お買い物は投票です。
例5)某社のお醤油
原材料:脱脂加工大豆、小麦、食塩、糖類(砂糖、ぶどう糖、水あめ、ぶどう糖果糖液糖)、アルコール、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、ビタミンB1
*丸大豆を使わない、スカスカの大豆を化学物質で抽出した不味いお醤油。糖類を加えて甘さでごまかし、化学調味料で旨味を足して、カラメル色素で美味しそうな色味を出しています。これをお醤油って名乗るのってどうなの?調味料は本物を使いましょう。
例6)某社のケチャップ
原材料:トマト、糖類(ぶどう糖、ぶどう糖果糖液糖、砂糖)、醸造酢、食塩、たまねぎ、香辛料
*ほとんど糖類で、どれだけ糖を摂るのかと怖くなりますよね。アメリカ的に、冷凍のフライドポテトにたっぷりかけて食べたら簡単に太れそう。ダイエットの敵!買うならヒカリ食品のがおすすめ。
例7)某社のドレッシング
原材料:食用植物油脂(国内製造)、醸造酢、ぶどう糖果糖液糖、食塩、こしょう、乾燥たまねぎ、オニオンエキス、チキンエキス、乾燥ピーマン、乾燥パセリ/調味料(アミノ酸等)、増粘剤(キサンタンガム)、香辛料抽出物、(一部に大豆・鶏肉を含む)
*謎の植物油脂(おそらくアラキドン酸リッチ)をベースに、ぶどう糖果糖液糖がたくさん。化学調味料や添加物も入っていて不健康極まりなし。ヘルシーなイメージのサラダにかけるものですが、漂白剤で洗浄されたカット野菜との相乗効果もあって、間違いなくアンヘルシー。美味しいオリーブオイルとお塩、それに旬の柑橘を絞れば立派なドレッシングになります。
最後に
異性化糖はもちろんですが、コーンシロップにも注意しましょう。
異性化されていなくても、原料のとうもろこしの農薬や遺伝子組み換えの問題は同じです。
そして、甘い物への渇望は栄養不足のサインなので、根本原因を取り除くのが一番ですよ。
それでは、また。