間違ったダイエット情報にご注意あれ!

   

こんばんは。分子栄養カウンセラーのmanaです。
昨日は、副腎疲労と機能性低血糖症の関係についてお話しました。

副腎疲労の治療には◯◯◯ケアが効く!

今日は、副腎疲労の人が実践してはいけない、巷に溢れるダイエット情報を分子栄養学的に判断してみたいと思います。

 

 

そのダイエット、本当に必要?

副腎疲労や低血糖に悩む女性の方で多いのは、間違ったダイエット情報で低血糖症をひどくされているケース。そもそも痩せる(体重を落とす)必要のない体型の方も多いです。

そういう方に必要なのは、減量ではなく、筋肉を増やしたり、インナーマッスルをしっかり使えるようにすること。細いのにだらしがない体型と言われるのは、体重のせいではなく、体の使い方や姿勢に問題があると考えるのが近道です。

基本的に、BMI値が健康体重の正常範囲なら減量の必要はありません

また、メンタルの問題をクリアにすることで、過度なダイエットに興味がなくなるケースも多いです。過剰なダイエットに走るのは、自己肯定感の欠如によるものだというのは有名なお話。

 

よくあるダイエット怪情報

さて、ここからは巷のエセダイエット情報について分析してみます。

ニセの空腹感に騙されないように

☛これ、笑えるほどよく聞くセリフですよね。
空腹感にニセも本物もありません!空腹感は空腹感。

血糖値が下がっているサインでもあるので、しっかりキャッチしましょう。空腹を感じたときには、すでに血糖値は下がっていますので、食べるのが第一。

もしお食事から2~3時間以上経っていたら、要注意。補食のお時間です!

 

空腹感シリーズはいろいろバリエーションがあり。

空腹感を感じたらまずお水(炭酸水)を飲んでみる

☛空腹感を感じて飲むのは、お水ではなくスープです。
副腎疲労の人はただでさえ胃酸が出にくいので、お水で胃液を薄めるなんてもっての外。(もちろん、水分補給は大事ですよ。)

 

空腹感を感じたら歯磨きしてみる

☛空腹感を感じたら、他のことをする前に補食しましょう。
歯磨きしても紛れるのは気持ちだけ。低血糖のままなので、副腎疲労は悪化します。

 

空腹感を感じたらスクワット

☛運動すると血糖値は上がりますが、それはカテコラミンのおかげ。交感神経優位になるので、副腎が余計に疲弊します。ここでスクワットしていいのは、筋骨隆々で、徹夜で飲んで、翌日も元気に外回りができるような人だけ。こういう人は断食でケトン体も出ますしね。

ただし、食後に軽く体を動かすのは、血糖値を安定させるのに良いですよ。

 

代替食品シリーズもいろいろありますね。

甘いものが食べたくなったらカロリーゼロ食品を食べる

甘いものが食べたくなったらこんにゃくスイーツを食べる

☛むしろ逆!!!
ちゃんと栄養のあるものを食べてくださいね!
(栄養カウンセラーの切実な叫び)

これらはむしろ、絶対やってはいけないパターンです。
機能性低血糖症がひどくなり、もちろん、続けるほどに副腎疲労は悪化。ホルモンの働きが低下し、代謝も下がり、インスリン抵抗性も高まり、腸内環境も悪化して、レプチンの働きを妨げられてドカ食いに走ることになり、結果太るのです。

 

甘いものが食べたくなったら思い切ってケーキを食べる

☛血糖値が下がっているときに精製糖たっぷりは危険です。一気に血糖値が上がって急降下するので、かえって低血糖がひどくなります。血糖値が大きく動くと血管に負担がかかり、老化の元。

甘い物が食べたくなったら、まずスープやたんぱく質に、良質な糖を少量補ってみるのがベストです。それでも甘い物を食べるなら、きちんとお食事を摂った後に、デザートでどうぞ。

 

甘いものが食べたくなったらコーヒーを飲む

☛コーヒーや紅茶などのカフェインを含む飲み物は、確かに血糖値を上げてくれるのに役立ちます。コーヒーにはクロロゲンなどのポリフェノールも豊富に含み、脂肪燃焼効果もあるのは確かです。

ただ、カフェインはカテコラミンを出して交感神経優位にさせて血糖値を上げるので、体に無理をさせてエネルギーの前借りをしているに過ぎません。これはいわばドーピングと思ってください。弱っている人に無理やりドーピングして働かせている状態、良くないなぁとわかっていただけると思います。

コーヒーや紅茶は美味しいのですが、副腎疲労の方は一時的に控えておくことをおすすめします。(私も紅茶や緑茶が大好きなので、これは結構辛いところです。)

 

甘いものが食べたくなったらエナジードリンクを飲む

☛以前こちらの記事でも書きましたが、これらの飲み物には大量の甘味料が含まれています。人工甘味料は百害あって一利なし。今すぐ止めましょう。タウリンやビタミンは食べ物やサプリメントで十分です。

さらに、これらのエナジードリンクにはカフェインも含まれています。上のコーヒーのところでも書きましたが、カフェインはカテコラミンを出して交感神経優位にさせて血糖値を上げるので、体に無理をさせてエネルギーの前借りをしているに過ぎません。

同じカフェインなら、ポリフェノールも豊富なコーヒーや紅茶の方が良いですよね。

 

自分のスペックを意識する

ここまで、いろいろな情報を分析してみましたが、さらに大事なのは、自分のスペック、つまり個体差を意識することです。

そのダイエット情報は、誰(どんな人)が発信したものですか?体脂肪9%の筋肉ムキムキのトレーナーさんが言っていることでしょうか?それとも、BMI値が30を超えていたようなダイエット経験者が発信していることでしょうか?

そして、あなたはどんなスペックですか?筋骨隆々で、徹夜で飲んでも翌日も元気に外回りができるような人ですか?それとも、疲れやすくて昼食後の眠気に悩まされている人ですか?

巷のダイエット情報を耳にしたときには、この2つを意識してみてくださいね。

 

副腎疲労のダイエッターの方へ

痩せたかったら、まず低血糖症を治しましょう。免疫の誤作動を止めて、代謝を正しくするのが第一歩です。そのためには、とにかく今は食べましょう!

小分けに食べることになると、何かを口にする回数が増えるので、こんな食べてて大丈夫?と不安に思われる方も多いです。特に、カロリー制限をしてきた方には食べること自体に抵抗がある方が多いですし、糖質制限をしてきた方は糖の摂り方には工夫が必要になることも。また、補食に慣れないうちは、結果的にトータル量が増えてしまって、一時的に体重が増えることもあります。

でも、慣れてきたら正しい量を自分で見極めて食べられるようになりますし、元気になると自然とベストな体重・体型に落ち着きます。安心して、まずは低血糖ケアに取り組んでみてくださいね。

 

もちろん、ここでは食べるものが重要になってきます。お菓子や甘い物を無制限に食べてOKという話ではないですし、補食の質にはこだわるに越したことはないと考えています。

ただ、こだわりすぎるあまりに疲れてしまうのは本意ではないので、それぞれの方のできる範囲に合わせた方法を見つけるのが分子栄養カウンセラーのお仕事でもあります。

その方その方に合わせた補食については、個別カウンセリングを行っています。
お気軽にお問い合わせくださいね。

 

それでは、また。

 

 

 

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