圧力鍋で作る♪簡単!十全大補湯(鶏の薬膳スープ)のレシピ
[材料](2人分)
◎鶏肉 | 2枚(約600g) |
◎にんにく | 3~4片 |
◎生姜 | 1~2片 |
◎小ねぎ | 6本 |
◎料理酒 | 100ml |
◎ミネラルウォーター | 700ml |
◎鶏ガラスープの素 | 大さじ1 |
◎十全大補湯パック | 1パック |
塩 | 小さじ1 |
胡椒 | 適量 |
[下準備]
- 鶏肉は、やや大きめのぶつ切りにしておく。
- にんにくと生姜は皮を剥き、にんにくは半分に切り、生姜は千切りにしておく。
- 小ねぎは5cmぐらいの長さに切っておく。
[作り方]
- ◎の材料を圧力鍋に入れて、12分加圧する。
ピンが下がるまでそのまま置き、自然冷却する。 - ピンが下がったら蓋を開けて、十全大補湯パックを取り出す。塩・胡椒で味を調えて、完成。
[メモ]
- 2019年7月の台湾旅行で漢方のお店に伺ったのですが、そこで買って帰った、漢方の生薬が入ったパックを使っています。形状は、日本によくあるだしパックみたいなものをイメージしていただけると良いかと思います。
- 台湾では、こういった薬膳のパックがよく売られており、まさに日本で言うところのだしパックみたいな感じです。日本にも漢方はありますが、台湾の方がより垣根が低いと言いましょうか。身近な存在です。
- このお料理は、こちらの薬膳パックがないと作れない上に、その肝心のパックが日本ではなかなか手に入らないので、レシピとしては正直、需要が少ないかなぁと思ったのですが・・・。購入したパックの裏の説明書きが中国語オンリーで、私はちょっと苦戦したので、もしお土産でいただいたり買われたりした方の参考になればなぁとレシピを書き留めてみました。
- この「十全大補湯」は、日本では漢方薬の名前(「葛根湯」とか「当帰芍薬散」みたいな)をイメージするのですが、台湾ではいわゆるお料理の名前を指し、とてもメジャーなお料理です。一言で言うと“鶏の薬膳スープ”のこと♪
- ほろっほろの鶏肉の旨味が溶け出して、しみじみと味わい深いスープです。日本人にはあまり馴染みのない漢方の独特の香りも、にんにくと生姜がいい具合にマスキングしてくれて、思っていたよりもずっと食べやすいと思いました。600gのお肉も2人でペロリといただけてしまって、むしろちょっと足りないぐらいです。たくさん食べる我が家は、お肉を倍量で作ってもいいかなぁと思うほど!
- 食べていると身体がじんわりと温かくなり、エネルギーが湧いてくるような感じがします♪食べ終わると明らかに元気になる感じが体感でき、漢方らしい穏やかながらもはっきりとした効果の高さに驚きました。
- 日本でお味噌汁の作り方がいろいろあるように、台湾の十全大補湯にもいろいろな作り方があります。一度これらの生薬を煮出して作るやり方もあれば、最初から全て一緒に煮込んでしまうやり方もあるそうです。お酒も入れたり入れなかったり、様々です。私は最も簡単に、全て一緒に煮込んで作ってみていますが、余裕があれば、先に生薬だけ煮出しておいて、後から合わせても良いかもしれませんね。お好みでアレンジしてみてください。
- 「十全大補湯」という漢方は、10種類の生薬を混ぜて作るところからこの名前が付きました。中国では、「十」は「完全」という意味を持っているので、直訳すると「完璧なスープ」ということなのです。
- 「十全大補湯」は、中医学的に言うと、「気」と「血」を補い、「気」と「血」と「水」の巡りを良くしてくれる役割を果たし、いわゆる補剤と呼ばれています。具体的には、疲労倦怠感を回復したり、手足の冷えや貧血にも効果があり、体力を補ってくれる効果があります。病後の回復や産後の回復にも有用な漢方です。日本でも、ツムラやクラシエで顆粒状になって売られているのをご覧になったことがあるかもしれません。
- 日本で売られている一般的な「十全大補湯」に含まれる生薬は、以下の10種類です。
1.黄耆(オウギ)
2.人参(ニンジン)
3.桂皮(ケイヒ)
4.当帰(トウキ)
5.川芎(センキュウ)
6.芍薬(シャクヤク)
7.熟地黄(ジオウ)
8.蒼朮(ソウジュツ) / 白朮(ビャクジュツ)
9.茯苓(ブクリョウ)
10.甘草(カンゾウ) - 今回のブレンドは、以下の11種類でした。
1.当帰
2.人参
3.黄耆
4.川芎
5.熟地黄
6.紅棗
7.枸杞
8.白芍
9.茯苓
10.白朮
11.甘草
お店によってブレンドが多少異なるので、それも面白いなぁと思いますね。私たちが購入したのは、紅棗や枸杞が入っていたのがポイントですね。 - 圧力鍋は、このために主人が購入した電子圧力鍋を使っています。火にかけて使うタイプの圧力鍋でも同様に作れます。もちろん、普通のお鍋でコトコト煮込んでも作ることができますよ!
- 具材は、このレシピでは鶏肉だけでシンプルに作っていますが、大根や白菜などのお野菜を一緒に入れても美味しいです。お豆腐を入れても合いますし、ご飯や麺を〆に入れるのもおすすめ!仕上げに青菜を添えるのもいいですよ。また、[アレンジレシピ]のところで、ポトフバージョンもご紹介しています。
- 鶏肉は、今回は食べやすいようにもも肉を使っていますが、骨付き肉を使うとより一層旨味が出て、美味しくなります。シチュエーションに応じて使うお肉を変えてみてくださいね。
- いただくときに、刻みねぎを乗せたり、唐辛子を振ったり、黒胡椒を挽いたりしても美味しいです。針生姜を入れるのもいいですし、薬味はお好みでどうぞ♪
[アレンジレシピ]
~十全大補湯ポトフ(鶏の薬膳ポトフ)~
今回の十全大補湯をポトフにアレンジしてみました。
こちらの方がより食べやすい印象で、お野菜もたっぷり食べられて一石二鳥です♪
◎鶏肉 | 2枚(約600g) |
◎大根 | 5cm |
◎じゃがいも | 2個 |
◎玉ねぎ | 1個 |
◎人参 | 1/2本 |
◎にんにく | 3~4片 |
◎生姜 | 1~2片 |
◎料理酒 | 100ml |
◎ミネラルウォーター | 600ml |
◎鶏ガラスープ | 大さじ1 |
◎ローリエ | 1枚 |
◎十全大補湯パック | 1パック |
塩 | 小さじ1 |
胡椒 | 適量 |
小ねぎ(刻む) | お好みで |
作り方は十全大補湯と一緒ですが、加圧時間を15分で作っています。
よろしければ、こちらも試してみてくださいね。