おはようございます。分子栄養カウンセラーのmanaです。
今日は、三大栄養素の一つであるたんぱく質についてのお話です。
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たんぱく質とは?
たんぱく質は三大栄養素の一つであり、アミノ酸がたくさん結合した高分子化合物のことです。
非常に重要な役割を持っているため、生命維持には欠かすことのできない栄養素でありながら、不足しがちな栄養素でもあります。
その働きから、大きく2つに分けることができます。
- 構造たんぱく質
- 機能たんぱく質
簡単に言うと、体を作る材料そのものになるのが構造たんぱく質で、それ以外の役割をになっているのが機能たんぱく質になります。
それぞれ具体例を挙げて見ていきましょう。
構造たんぱく質
構造たんぱく質にはこんなものが挙げられます。
- 筋肉
- 皮膚
- 内臓
- 骨
- 歯
- 爪
- 毛髪
- 血管
- DNAやRNA
私たちが食べたお肉やお魚が、筋肉や皮膚などを作っているというイメージそのままなので、非常にわかりやすいですよね。骨や歯、毛髪などはややイメージしにくかもしれませんが、コラーゲンやケラチンでできていることを考えると納得でしょうか。
機能たんぱく質
機能たんぱく質にはちょっとマニアックなものも多いです。
- 酵素たんぱく質(消化酵素や代謝酵素)
- 輸送たんぱく質(アルブミン・ヘモグロビン・リポプロテイン・セルロプラスミン)
- 貯蔵たんぱく質(フェリチン・アルブミン)
- 受容体たんぱく質(インスリン・LDL・サイトカイン)
- 収縮たんぱく質(アクチン・ミオシン)
- 防御たんぱく質(免疫細胞・抗体・補体)
- エネルギー源
最もわかりやすいのが、食べたたんぱく質がエネルギー源として使われること。それ以外の機能は、こんなものにもたんぱく質は使われているのだということを何となく理解してもらえれば良いと思います。
たんぱく質の働き
上で挙げた機能をまとめると、たんぱく質の働きはこんなものが挙げられます。
- 筋肉や皮膚、内臓や血管を作る
- 骨や歯、爪や毛髪を作る
- 血液を作る
- 酵素を作る
- 水分や酸素などを運ぶ
- ホルモンを作る
- 抗体を作る
- エネルギー源となる
- 神経伝達物質を作る、etc.
たんぱく質が不足すると?
では、たんぱく質が不足すると、どうなるでしょうか?
わかりやすい身近な例を挙げてみます。
- 筋肉量の低下 ⇒ 代謝の低下で太りやすくなる
- 細胞分裂や筋肉の異化が亢進 ⇒ 全身の老化や癌になりやすくなる
- お肌の老化や肌荒れ
- 髪のハリ・コシがなくなる
- 歯や骨が脆くなる
- 血管の弾力性の低下 ⇒ 脳卒中などに繋がる
- 貧血になる⇒ 冷え性
- 免疫力が下がる ⇒ウイルスや細菌に感染しやすくなる
- 傷の治りが遅くなる
- 関節の炎症が起きやすくなる ⇒ 関節炎や四十肩になりやすくなる
- 神経伝達物質の不足 ⇒ 脳機能の低下や精神疾患
- 肝臓の解毒能力の低下 ⇒ 炎症体質や毒を溜め込みやすくなる
- 消化酵素の不足 ⇒ 消化能力の低下
- 薬の副作用が出やすくなる、etc.
これ以外にも、あらゆる全身症状に表れます。
たんぱく質というと、筋トレしている男性のものと思われがちですが、美容やアンチエイジングには欠かせないものであり、お子様から高齢者まで、非常に大切な栄養素であるということがわかります。
たんぱく質の摂取目安量
突然ですが、ご自身のたんぱく質の摂取量が足りているかわかりますか?
これはあくまで教科書的な数値ですが、体重1kgあたり最低1g、できれば1.5gのたんぱく質が必要となります。
例えば、体重50kgの人であれば、たんぱく質は最低でも1日50gは必要で、できれば75gは摂って欲しいということ。
たんぱく質50gをお肉に換算すると、牛ヒレ肉にして260g、鶏もも肉であれば310gという計算に。75g摂ろうと思ったら、この1.5倍が必要というわけです。
私はいわゆる大食いの部類に入るので、ステーキ300gは1食でペロリと食べられてしまいますが、普通の女性では食べられないことが多いと言われています。だからこそ、たんぱく質は3食プラス補食で小分けで食べることが重要になってくるというわけなのです。
より多くのたんぱく質が必要なケース
上では、体重1kgあたり1〜1.5gが目安量だと書きましたが、より多くのたんぱく質を摂るべきケースもたくさんあります。(逆に、少なくて良いケースはあまりない。)
✔️ 妊婦さんや授乳中の女性
✔️ 成長期のお子さん
✔️ 病気や怪我の治療をされている方
✔️ スポーツマン
✔️ ストレスが多い方
こういうケースでは、体重1kgあたり2g以上のたんぱく質の摂取が望ましいです。
難しいのは、病気や怪我で寝たきりになってしまった高齢者の方の場合。本来であれば、体重1kgあたり2g以上のたんぱく質を毎日摂らないと追い付かないのですが、食が細かったりで食べられないことも多いのです。
そのため、体内の運搬たんぱく質であるアルブミンが生成できず、お薬の副作用が出やすくなってしまうという悪循環に。どうにか工夫しながらタンパク質を摂るというのが大切になってきます。
ヘルシーメニューはアンヘルシーかも?
さて、とある方の1日のお食事内容を見てみましょう。
朝 | お野菜とフルーツの酵素スムージー ・ケールとビーツとブルーベリーの酵素スムージー |
昼 | サラダとスープとサンドイッチ ・オーガニック野菜とキヌアのサラダボウル ・コンソメスープ ・古代小麦のツナサンド |
夜 | お野菜たっぷりの和食 ・玄米ご飯 ・わかめと大根のお味噌汁 ・焼き魚 ・里芋の煮物 ・ほうれん草のお浸し |
まず、お野菜の摂取量が多く、健康への意識が高い方であることはわかります。一見ヘルシーに見えますが、肝心のたんぱく質量は非常に少なく、たんぱく質食材と言えるのは、お昼のツナと夜のお魚だけ。
こういうお食事をされている方は、痩せていて顔色が悪く、元気がないことが多いです。繊細で、PMSなどにも悩んでいたりすることもあるかもしれません。
それでは、こんな風に変えてみたらどうでしょうか?
朝 | サラダとオムレツ ・ケールとビーツのサラダ ・ベーコンと玉ねぎとポテトのオムレツ ・酵素ドリンクヨーグルト |
昼 | サラダとスープとサンドイッチ ・具沢山コブサラダ ・オニオングラタンスープ ・古代小麦のローストビーフサンド |
夜 | お野菜とお肉たっぷりの和食 ・玄米ご飯 ・豚汁 ・焼き魚 ・冷しゃぶと彩り野菜のお浸し ・ほうれん草のおかか和え |
BeforeとAfterで大きく変わったのは朝ごはんぐらいで、後は似たような内容になっています。ところが、たんぱく質という観点から見ると、一気にたんぱく質食材が増えています。
こういうお食事に変えると、元気が良く、肌ツヤも出て、小さなことでクヨクヨしないマインドになったりします。疲れにくいので、お休みの日も朝から活動することができそうです。
このように、一般的にヘルシーだと思われているお食事が、実はアンヘルシーだったと言うことはままありますし、摂っているつもりで全然足りていないことが多いのがたんぱく質でもあります。
たんぱく質は難しい
かと言って、単に摂取量を増やせば良いかと言うと、そうでもないのが難しいところ。
たんぱく質が足りないことに気付いて、「さぁたんぱく質を摂るぞ〜!」とプロテインを飲み始めたらお腹を壊したという話はよく聞くところです。
その理由は簡単。たんぱく質不足の人ほどたんぱく質の消化ができないから。
もっと噛み砕いてみると、たんぱく質を消化する消化酵素もたんぱく質でできているので、長年の低たんぱく状態が積み重なっていると、消化吸収力も落ちているからです。
その人の消化能力や代謝を見極めて、使える形で摂らないと意味がないどころか毒になるのがたんぱく質の難しいところ。
次回は、トラブルの少ないたんぱく質の摂り方についてもお話していきます。
あなたの消化能力に合わせたお食事方法については、個別カウンセリングを行っております。こちらのページよりお問い合わせください。
それでは、また。